原神の「スカラマシュ(放浪者)」がかつて稲妻で経験した事や、雷電五箇伝に関する事件をまとめました。
主な登場人物
スカラマシュ(散兵)・・・影が作った雷電将軍人形のプロトタイプ。傾奇者と呼ばれ、その後、国崩を名乗った。
丹羽久秀(にわ ひさひで)・・・丹羽長光の子孫。たたら砂の最高責任者で一心伝の継承者だった。楓原万葉の先祖。
御輿長正(みこし ながまさ)・・・御輿千代の養子。たたら砂で長巻「大たたら長正(桂木斬長正)」を鍛造した。
御輿千代(みこし ちよ)・・・別名:虎千代。稲妻にいた鬼族の女性。影や眞の友人だった。御輿長正の養母。
桂木(かつらぎ)・・・かつて稲妻にいた武士(与力)。長正の部下。封印されていたスカラマシュを発見し、たたら砂へ連れて行く。
楓原義慶(かえではら よしのり)・・・旧姓:丹羽。楓原万葉の曽祖父。約100年前にスカラマシュから襲撃を受けるも生還。家族を守るために刀鍛冶を廃業した。
時系列
500年前のカーンルイアの災厄の際、漆黒の獣に侵食された御輿千代は狂気に陥り、雷電将軍に刀を向けたため、稲妻における御輿一族の評判は失墜した。
スカラマシュの誕生
500年前のカーンルイアの災厄の後、影は「雷電将軍の人形」を試作する。それがスカラマシュである。
スカラマシュは神の心の容器として作られたが、影は彼が器物としても人間としてもあまりに脆いことに気づいた。影はスカラマシュを廃棄することができず、権能を封印し、借景ノ館で眠らせることにした。
スカラマシュには身分の証である金の羽根の飾りが授けられた。
たたら砂での出来事
御輿長正は養子だったが、御輿家の汚名を雪ぐために幕府に入り目付役となった。その後、刀鍛冶に興味を持ち、たたら砂で造兵司佑の宮崎兼雄から鍛造技術を教わる。
ある時、長正の部下だった桂木はうっかり『借景ノ館』に入ってしまい、封印されていたスカラマシュを発見する。桂木は心優しく、スカラマシュをたたら砂に連れていき、仲間に紹介した。一方で、桂木はスカラマシュに「世を歩く時にやむを得ない場合を除いては誰にも身分を明かさないように」と警告し、事情を知らない人達には「たたら砂で発見した」と説明し事実を隠蔽した。
この時代、スカラマシュはたたら砂の人々から「傾奇者」と呼ばれる。
長正は「大たたら長正」を作り上げた。完成を祝って桂木とスカラマシュは剣舞を披露した。
御影炉心
たたら砂ではエッシャーという技術士により御影炉心が開発され、生産効率が大幅に向上された。しかし、その炉心は晶化骨髄に宿る祟り神の力を最大限に発揮させるように作られており、炉心から穢れが漏れ出して住人に死者が出るようになる。誰にも炉を制御することができなくなってしまい、最高責任者だった丹羽は幕府に助けを求めた。しかし、幕府へ向かった者が誰一人として戻らなかったため、たたら砂の人々を救うべくスカラマシュも天守閣に向かった。
スカラマシュは将軍に面会を求めるが、影は既に一心浄土に身を置いていたため、雷電将軍の人形から面会を拒否される。スカラマシュは身分の証である金色の羽根を見せ、代わりに補佐役だった八重神子と面会する。
八重神子はすぐに駆けつけ、「将軍は決してあなたを見捨てない。私も最善を尽くし、即刻の救援を手配する」と約束した。しかし、スカラマシュは幕府がたたら砂を見捨てたと絶望し、たたら砂に戻り、幕府の応援が来る前に自ら炉を止めた。人々が言うには、職務怠慢の罪を恐れた丹羽は家族を連れて逃亡したという。八重神子は丹羽とスカラマシュが友だった事を知り、スカラマシュを追及することはせずに金色の羽根だけ戻すように命じる。
友を失ったスカラマシュはその後たたら砂を離れ、海岸近くで病気の子供に出会う。スカラマシュはその子供の両親が死んだかもしれないことを知り、看病をしながら子供と一緒に小屋で暮らすことを決める。スカラマシュは子供と友達になるが、ある日、その子供が病で死んでしまう。
桂木斬長正
たたら砂の鍛冶場の最高責任者は丹羽であったが、真相に気づいていた丹羽は「博士」によって殺害されていた。丹羽の死は事故が原因だと偽装された。一連の事件は全て「博士」の陰謀によるもので、エッシャーは正体を隠した博士だった。
博士は炉から出る穢れを吸収する装置に丹羽の心臓を組み込み、それをスカラマシュに渡して炉を止めさせたのだった。
丹羽の次の責任者は御輿長正であったため、たたら砂での炉の事件の責任を取らされるはずだったが、御輿一族の汚名を雪ぐ道半ばであった長正はここで死ぬわけにはいかず、部下の桂木が代わりにすべての罪を背負った。長正は桂木を「大たたら長正」で斬った。
ファデュイへ
影が「あまりに脆い」と懸念してたように、スカラマシュは影が自分を捨てたように感じ、仲の良かった友人を次々に失うことに耐えられなかった。博士は「丹羽が部下の心臓を使って装置を作った」とスカラマシュに嘘を吹き込み、真相を知らなかったスカラマシュは丹羽に裏切られたと勘違いした。
スカラマシュはその後、ファデュイの執行官「道化」にファデュイへ加わるように説得される。スカラマシュは興味本位からファデュイに加わりスネージナヤへと渡る。
国崩と雷電五箇伝事件
スカラマシュは復讐として稲妻で盛んだった鍛造技術の雷電五箇伝を滅ぼそうとする。
ある時、雷電将軍は雷電五箇伝の一角を担う楓原家に「御神刀」を作るように命じ、古代の鍛造図を渡した。スカラマシュ(あるいはファデュイ?)はその鍛造図を改変し、刀鍛冶が欠陥品を作ってしまうように仕組んだ。
期日までに刀が完成しなかったため、将軍からの罰を恐れた赤目兼長ら一部の刀工達はファデュイを通じてスネージナヤへ亡命した。
楓原義慶は鍛造図の改ざんを疑い、当時の神里家当主と共に調査を開始した。そして白狐の野の海岸でスカラマシュに遭遇する。スカラマシュは義慶を含めた調査団を一瞬で制圧した。
スカラマシュは義慶達に自分が事件の黒幕で、雷電五箇伝を消滅させるつもりだと明かした。スカラマシュは、義慶が丹羽家の出身で、楓原家の養子になっていたことを知ると、「彼女に告げよ、我が名は『国崩』である。」と言い、義慶を殺さずに見逃した。
その後、スカラマシュは雷電五箇伝を消滅させる計画への興味を失いスネージナヤへ渡った。そのため、天目一門は現代まで存続している。
事件のその後
雷電五箇伝のうち、経津、一心、百目、千手は消滅した。
当時の楓原家と神里家はスカラマシュからの報復を恐れ、事件の真相を隠蔽することを決める。
また、御神刀の鍛造に失敗し、犯人を逮捕することもできなかったため、社奉行の神里家が責任を問われ、威信を失った。しかし、この一件が雷電将軍に伝えられた際、八重神子が将軍に進言し、神里家は将軍による処罰を免れた。
義慶は家族の安全を優先し、一心伝の消滅に繋がるとしても、刀鍛冶を廃業することを決めた。義慶は盆栽に事件の真相を書いた遺言を隠した。
真相を知った赤目兼長はファデュイに騙されてスネージナヤへ亡命したことを悔やみ、楓原家の名誉を挽回しようと刀の鍛造に生涯を費やす。そして完成した名刀を稲妻へ送り、一心伝の信頼を証明しようとした。兼長が刀を完成させた時、彼は病で倒れ、その願いを刀に宿る意志に託した。しかし、稲妻への途中、祟り神の力により刀は妖刀と化し、雷電将軍を倒すことで力を証明する強迫観念に駆られることに。(詳細は楓原万葉の伝説任務にて)
博士は雷電将軍が作った人形であるスカラマシュを研究することで、自身の「断片」を制作することに成功する。博士はその見返りに、スカラマシュが封印されていた力を解いた。
おまけ:その他の関係者
経津政芳(ふつ まさよし)・・・別名「真砂丸」。晩年、楓原景光、丹羽長光、赤目実長の三人を弟子にしていた。名刀「波乱月白経津」を鍛造した。
楓原景光(かえではら かげみつ)・・・楓原家の先祖。刀工。経津政芳に弟子入りした。後に一心三作を制作した。
丹羽長光(にわ ながみつ)・・・経津政芳に弟子入りし、後に一心三作を制作。
赤目実長(あかめ みつなが)・・・経津政芳に弟子入りし、後に一心三作を制作。赤目一門は人斬刀を極め続けてきた。鍛造した刀は切れ味に優れるが、魔性が宿るため役人から劣悪と判断され、惣領の職が官府によって取り上げられてしまい、三代続かずに終わった。
楓原義慶(かえではら よしのり)・・・旧姓:丹羽(にわ)。楓原万葉の曽祖父。丹羽家に生まれたが、父が失踪したため楓原家の養子となった。社奉行と共に事件を調査していた所をスカラマシュに襲われるも一命を取り止める。一家を守るために刀鍛冶を辞めた。
赤目兼長(あかめ かねなが)・・・赤目一門の見習い刀工だったが、雷電将軍からの処罰を恐れスネージナヤへ亡命した。
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