「神霄折戟録」
原神のバージョン1.0の頃から実装されている本です。題名の読み方もよくわからない。

八重堂から出版された璃月文化を題材にした小説ということになっており、内容は武侠物語のような感じです。
しかしこの本、あまりにも謎だらけで、とんでもない秘密が隠されています。
おそらく、この本をただ物語として読んでも「わけのわからない話」という感想が生まれるだけです。
テイワットは過去に一度滅び、作り直された
神霄折戟録の冒頭にこのような一文があります。
一つ前の劫の終わりの時、神魔の戦争が起きていた。最終的に神の王が負け、九つの世界は炎に焼かれ、生き物たちは灰となった。
そして今、新たな世界が始まり、生き物たちは蘇り、崑崙は閉じ、世界はバラバラになった。
重要なのは、テイワットにある小説やおとぎ話に書かれていることは半分真実で半分虚構です。
この小説に書かれている全てが真実というわけではありませんが、真実も混ざっています。
「九つの世界」というのが、七を九に変えただけなのか、それとも「光界」と「アビス」の両方を含めたから七ではなく九なのかはわかりません。
「世界が、また燃やされるの……」呟き、未央は気を失った。
「この世界は壊れた。全て燃やしてやり直さないと。」狂った天帝は万物に判決を下した。
この本の中で、世界を燃やしてやり直すということが何度か言及されます。
PVに登場した燃える世界樹にも繋がる話です。

天帝=天理?
この本には「天帝」という人物の名前が出てきます。
これが天理を指しているのではないかと考えることができます。
また、この本の中ではテイワットのことを「中洲」と呼んでおり、テイワット人のことは「中洲人」と呼んでいます。
欠片を集めて神の矛を復活させる
神霄折戟録の本の中では、「神の矛を復活させるために、欠片を集める」という話が出てきます。
昔に落ちてきた鉄は神の矛で、人間がそれを折り、九振りの魔剣を作った。
「私も絶対に、全ての矛の欠片を集めなきゃいけないの」少女は言う。「でなければ、この世界はいずれ燃え尽くしてしまうわ」
これは物語上の設定です。実際に神の矛がテイワットにあるわけではありません。
しかし、神の矛というのは何かの比喩です。
「何かを集めている」で連想できるのは、ファデュイが「神の心」を集めているということ、また、他に集めているといえば、主人公が各国を訪れる中で、各元素を操る力を手に入れているということくらいです。

神の心は「第三降臨者の遺骨」であることが明かされています。
本の中だけでなく原神のストーリーにおいても、何かを集めて復活させようとしているのだと推測できます。
個人的には「神の矛」=「第三降臨者」ではないか?と考察しています。
魔剣「レーヴァテイン」
レーヴァテインなんて剣は原神に存在しません・・・。
しかし、神霄折戟録の中に「裂瓦丁」という剣が登場します。
なんと、英語版でのこの剣の名前は「Laevatain(レーヴァテイン)」です。
神霄折戟録の中では、レーヴァテインは「世界を燃やし尽くした大魔剣」だと表現されています。
世界を燃やし尽くしたせいで消えてしまった魔剣の炎が、火界如尼を飲み込み、再度燃え上がった。
北欧神話では、レーヴァテインは「世界樹の頂に座している雄鶏ヴィゾーヴニルを殺すことができる剣」だと言われています。
ヴィゾーヴニル=ヴェズルフェルニル
「ヴィゾーヴニル」は「Víðófnir」と綴ります。これを英語にすると「Vedrfolnir」
フォンテーヌの魔神任務でスカークと会った時、彼女は予言者「ヴェズルフェルニル」という名前を挙げました。

ヴェズルフェルニルの英語の綴りは「Vedrfolnir」です。
つまり、ヴェズルフェルニルという名前は、北欧神話のヴィゾーヴニルを由来としており、そして、「レーヴァテイン」も原神には登場しているのです。
最初の聖なる矛「エルミン」
九つの世界繋げ、崑崙を貫通した最初の聖なる矛「エルミン」の複製品が、空を埋め尽くしていた。
神霄折戟録には「エルミン」という名前の矛が登場します。
エルミンとは、カーンルイアの最後の王の名前です。
現時点で、エルミンが何者なのかは具体的に明かされていません
しかし、「矛」が降臨者を指す比喩だという可能性は否定できません。
「武官の中で、崑崙を再び開きたい人は数多くいる。世界が再び混沌に堕ちれば、武人の地位は自ずと上がるからね。」
「やつらはまさか伝説の阿修羅戦争をもう一度起こす気か?」
「彼らではなく、彼が、だよ。」
この部分は、アビスへ繋がる道を再び開いて、テイワットを混沌に落とそうという意味だと考えられます。
神霄折戟録と原神のメインストーリーとの関連性はもう少し事実が明かされないとはっきりしませんが、明らかに神霄折戟録は単なる武侠小説ではないことがわかります。
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