2021年10月に入って、「アイドルマスターシャイニーカラーズ」関連の声優が2人炎上するという騒動になっています。
成海璃奈さんがYouTuberのもこうと、一般人の起業家と二股状態だった事が暴露されました。この起業家は浮気をしており、その浮気相手が成海さんだったようです。
そして全くの別件で、同じく「シャニマス」に声優として出演している紫月杏朱彩さんのプライベートを暴露するようなTwitterアカウントが登場し、真偽は不明ですが彼氏の存在など色々とバラされて騒動になっている模様。
また、同じくアイドルマスターシャイニーカラーズに出演している田嶌紗蘭さんが彼氏と同棲中という真偽不明の情報がリークされた模様。ただし、この件は軽く話題になった程度で炎上まではしていないようです。
「アイドルマスターシャイニーカラーズ」はアイマス関連のソーシャルゲームとしては、「シンデレラガールズ」「ミリオンライブ」に次ぐ3番目のタイトルです。(女性向けのSideMは別枠として考慮)
シャイニーカラーズとアイドルマスターから「シャニマス」という略称で呼ばれています。
声優の起用方針が徐々に変わっていたアイドルマスター
アイドルマスターは2003年から続く人気シリーズです。
一番最初の「アイドルマスター」の頃は、声優事務所アーツビジョンに所属する声優をキャストとして起用しました。最近のような歌って踊れるという人達というよりは、声優としての実力をしっかり備えた役者で固められていました。
アイドルマスターシリーズの坂上プロデューサーは「アイドルマスターのコンテンツはキャラクターに対してユーザーが形成されている。キャスティングするときに最重要視するのは年齢ではなく、そのキャラクターに声がよく合うかどうか」と話していたこともあり、あくまで声を重視したキャスティングをしていたのが初期の頃です。
その後、アイマスの主戦場がモバイル市場に移り、「アイドルマスター シンデレラガールズ」や「アイドルマスター ミリオンライブ」が登場します。この頃になると、新人声優を積極的に起用するようになっていきました。この頃のスマートフォンゲームのブームと相まって、「アイドルマスター」は爆発的な人気を得ることになります。中居正広さんのCMを見たことがある人もいるでしょう。
「ミリオンライブ」(2013)あたりから、若干ですが声優の容姿や歌、ダンスのパフォーマンスも起用する上で評価の対象に入るようになったと感じられます。声優業界全体の流れもそういった方向に向かっていたと言えます。
アイドルマスターの人気が高まった事で、ライブイベントの数も増え、ネット番組など、アイドルマスターの声優が表に出る場面も増えていきました。
そのため、シンデレラガールズやミリオンライブに新キャラクターが登場する際、売出し中の新人声優を使ってもらいたいという思惑が声優事務所から出てきました。
そして、2018年に登場したのが「アイドルマスター シャイニーカラーズ」です。この頃になると、起用する声優の容姿がかなり重視されるようになりました。シャニマスに出ている声優の中には、アニメ等にはあまり出演しておらず、アイドルマスター関連の仕事が中心になっているような人もいるくらいです。
今の声優業界の課題が浮き彫りに
今回の立て続けに置きた炎上は、昨今の声優業界の問題を浮き彫りにしています。
かつてT.M.Revolutionの西川貴教さんがテレビ番組で「都合が良いからという理由で声優になろうとしている人達がいる」と指摘した事がありました。
ここ10年ほどの声優業界、特に新人や若手の話ですが、本来は「役者」である声優という職業に、アイドルの要素を盛り込みまくって売っているのが実情です。そういった部分に憧れて門戸を叩く人も多くなっています。
実力があり、役者然としたような若手・新人は、業界内では評価されるかもしれませんが、アニメファンや声優ファンにはあまり受けがよくありません。「知る人ぞ知る声優」になってしまいます。
映画やドラマの女優と比べても奇妙なほどアイドル業に足を突っ込んでいるのがここ10年ほどの声優業界です。事務所としても、イベントやバラエティ番組、ライブなどへの出演が多くないと儲からないし、人気が出ればキャスティングされやすくなるので、アイドル的な手法で声優を売っていくことに躊躇いはないようです。
最近はコロナ禍で行われていませんが、少し前までは「お渡し会」のような対面イベントもたくさん行われていましたし、最近ではオンラインサイン会や、オンラインで声優と1対1で会話できるような企画も見られるようになりました。やってることがアイドルとほとんど変わらない部分もあります。
しかし、声優事務所はあくまで声優のマネージメントをしているのであって、アイドルのマネージメントは素人も同然です。このため、色恋沙汰がバレるのは厳禁だと自覚していて事務所からも口うるさく言われているであろうアイドルよりも、声優は比較的自由奔放にやっているような感じです。「恋愛はバレてもまあOK」くらいのノリです。今に始まった事ではありませんが、容姿が良い人=プライベートでモテる人なので、容姿重視でキャスティングされるような企画において今回のような事が露呈しやすくなっていると言えます。
少し前に某声優の熱愛が報じられましたが、明らかな恋愛関係にあるにも関わらず事務所も含めて「友人」だと言い通しました。「お付き合いさせていただいている」と言えないのが今の声優業界の実情です。声優はアイドルでもないのに結婚するまでは恋愛を隠し通さなければならないという暗黙の了解がある。その原因は、声優がアイドル的な売り方や仕事をしているからに他なりません。
アイドル業に片足を突っ込んでいる今の若手声優+アイドルのマネージメントノウハウがない声優事務所という組み合わせは結構危険な臭いがしてきます。そして最近は鬼滅の刃効果で声優がテレビによく出るようになったので、関係者によるタレコミや週刊誌によるスクープはますます増えそうです。
「彼氏バレ」は新人声優個人の人気には影響
この手のニュースが出た時に「恋愛くらい許してやれ」「声優だから彼氏がいてもOK」「彼氏がいても問題ない!」という意見をたくさん見かけると思います。これは尤もな意見です。声優が恋愛してはいけないなどというルールはありません。
しかし、ビジネスという観点からはあまりよろしくないのが実情です。まだ駆け出しの新人声優の場合、恋人の存在が表沙汰になるのはコアなファンの支持を得にくくなります。声優は30歳前後まで結婚を発表しない人も多いですし、先述のように熱愛が発覚しても「付き合っている」と正直に言うことができないケースも多々あります。
一般論として声優が恋愛をしていようが何の問題もありませんが、声優のイメージが作品の人気にまで影響してしまうのが近年のアニメ・声優業界の事情だったりします。
作品と関係なく、声優個人のイベントを開いたり、グッズを出すような人もいます。それが新人だった場合、恋人の発覚は少なからずファンの数に影響を与える可能性があります。
「タレコミ」がしやすいSNS時代
最近は暴露系YouTuberの台頭によって、スキャンダルをタレコミしやすくなっています。これは声優だけでなく、芸能人やYouTuber、スポーツ選手、政治家など、有名人のプライベートが暴露される可能性が高くなったことを意味します。
暴露系YouTuberがスクープする→週刊誌やまとめサイトで取り上げられる→SNSで拡散するという流れができています。
たとえまだ名前が知られる前の新人でも、あれこれバラされてしまう時代になったというわけです。
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