ポケモン新作「Pokémon LEGENDS アルセウス」は面白い？つまらない？忖度なしで率直な感想を紹介します。
10時間ほどプレイした感想は「つまらなくはないが、微妙」でした。点数で言うと60点～70点くらい。
ポケモンの大ファンの人なら楽しめるかもしれませんが、特にファンでもないという人は好みがわかれるゲームだと思います。
理由1：図鑑埋めの強制
ポケットモンスターシリーズにはポケモン図鑑がありますが、「アルセウス」では、この図鑑を埋めることがゲームの目的になります。
しかし、ただポケモンを捕まえれば良いというわけではありません。
同じポケモンを複数匹捕まえるとか、複数匹倒すとか、それ以外の条件などもあり、それら一定数満たすと図鑑がコンプリートされます。
この図鑑埋めを満たさないとランクが上がらず、ランクを上げないとレベルの高いポケモンが言うことを聞きません。ポケモンを集めるのが好きな人は楽しめると思いますが、とにかくポケモンでバトルがしたいという人はイライラするかもしれません。
理由2：魅力に欠けるフィールド
ポケモンアルセウスは「セミオープンワールド」のフィールドが特徴です。
完全なオープンワールドではありません。村とフィールドの間にロードが挟まれますし、村にある建物に入る時にもロードがあります。
広大なフィールドはこれまでのポケットモンスターシリーズからの進化を感じるものの、探索できる世界としての魅力に欠けています。
フィールドにポケモンは配置されていますが、だだっ広いだけで冒険している感じはありません。まるで「戦闘ができるサファリゾーン」のように感じます
ポケモンはそこにいますが、自然の中で暮らしているという感じが全然しません。まるで養殖です。
スカイリムやウィッチャー3のようなインタラクションがポケモンレジェンズには不足しています。実がなってる木や鉱物などを見つけることは可能ですが、かなり味気ないものです。
理由3：対人戦不可能
ポケモンレジェンズアルセウスではプレイヤー同士で対戦することはできません。
専門用語で言うと、PvEのみでPvPはないということになります。
したがって、強さという点においてはNPCを倒せればその時点で目的は達成されます。
対戦ができない事がどのくらいマイナスなのかは人によります。
理由4：空虚な村
ポケモンアルセウスには拠点となる村（コトブキムラ）がありますが、この村がかなり寂しいです。
村にいるNPCが少ない上に、建物はコピペされたような感じで雑然としています。
さらにNPCは全然動きません。村の中を歩き回ったりはせず、ひたすら佇んでいます。
理由5：他のポケモンゲームとほとんど同じ戦闘
ポケモンアルセウスは「アクションRPG」とされていますが、戦闘自体はエンカウント方式で、おなじみの4つの技から選んで戦うコマンド方式です。
独自要素として「力業」「早業」というものがあり、FF10のような戦闘システムになっているのですが、根本的な部分は同じです。
正直、ポケモンのナンバリングタイトルでないのであれば、戦闘システム自体を全く別のものにしてもよかったと思います。
主人公がローリングして回避するというアクションがあるものの、通常の戦闘で使うことはほとんどありません。
なぜポケモン同士ならどんな無慈悲な攻撃も許されて、主人公がポケモンに襲われても直接ポケモンを攻撃することは許されないのか、その明確な解が提示されておらず、もどかしさを感じました。
理由6：低品質なグラフィック
うまくごまかしてはいるものの、グラフィックのクオリティはPS3以下です。Wiiを思い出すようなグラフィックです。それでいてフレームレートは30fps安定すらしません。
液晶モニターやテレビでプレイした時はその粗さが目立ちます。オブジェクトやNPCが急に読み込まれて出現する「ポップアップ」も酷いです。
スマホでいいので「原神」をプレイしてからアルセウスをプレイしてみてください。両方共オープンワールドゲームなのにここまでクオリティに差があるのかと愕然とします。インディゲームの「クラフトピア」の方がまだ良いんじゃないかとすら思えます。
こんなグラフィックなので、ポケモンアルセウスの世界にあまり魅力を感じません。世界を探索しても感動がありません。
一応ポケモンのデザインに調和するような世界にしたいという意図は感じられるのでその点は評価できますが、今が2022年ということを考えると時代遅れ感が否めません。
理由7：かったるいサブクエスト
サブクエストがありますが、ストーリー要素は皆無と言ってもいいほどで、単なるお遣いです。
このサブクエストの報酬にクラフトのレシピがあるので、サブクエストをクリアしなければなりません。面倒に感じました。
まるでMMORPGのサブクエストのようです。
理由8：ボイス無し
なぜ？と思いました。
キャラクターボイスがありません。キャラクターボイスが嫌な人がそんなにたくさんいるのでしょうか。ソード・シールドでも不自然に感じましたが、アクションRPGの本作では余計にそう思います。
理由9：いまだに6匹の手持ち
なぜ6匹にこだわるのか、それが解せません。10匹くらい持たせてほしいものです。
感想
モンスターボールを狙って投げることができるということや、ポケモンに乗ってフィールドを駆け巡れるということは一定の評価ができます。しかし、プレイすればするほど「微妙」と言わざるをえない。「悪い」まではいかないですが、「微妙」というところに着地します。
個人的にはダイパリメイクよりはマシだと思いますが、他の事を忘れて熱中できるようなゲームには感じられませんでした。
「ポケモンの違う方向性を模索している」という点と、「ゲームの基盤の部分はしっかりとしている」という2点があるので、上記のマイナス点と相殺されて、「つまらなくはないが、微妙」という感じに落ち着きました。
もし、任天堂が数年後に新しい高性能なゲーム機を出した際には、ポケモンアルセウスが本当にやりたかった事を体験できるかもしれません。
「ポケモンレジェンズアルセウス」は、ポケモンのゲームなら毎回購入してプレイするという人が多少の新鮮さを感じられるゲームという印象でした。
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