Xenoblade Definitive Editionのレビューです。
2020年ではフラストレーションのある戦闘システム
ゼノブレイドの戦闘システムは非常にユニークです。
アーツという技は自分で発動しますが、半分自動で戦闘をしているような感じです。
しかし、比較的似たようなシステムのファイナルファンタジーXIIと比べると、鬱陶しく感じる点が多いです。
味方キャラクターの行動を細かく指定することはできないので、転倒や気絶のコンボを上手いタイミングで繋げにくいです。戦闘中にキャラクターを切り替えられたら良いのですが、それができないのが結構辛い。
悪いとも思えないが特別良いとも感じない。
ゼノブレイドディフィニティブエディションの戦闘はそんな印象でした。
少なくとも2020年ではこの戦闘は魅力的とは言えないものです。
爽快感もあまりありませんし、フラストレーションを感じることが多い。
キャラクターのリマスターは良い
Wii版のグラフィックと比べると、一新されたと言ってもいいキャラクターグラフィックはとても良い変更点だと思います。
というか、Wii版が酷すぎた。
一方で、フィールドの景観はやや古さを感じてしまいます。PS3世代のゲームとあまり変わらない。Wiiのゲームのリマスターなので仕方ないと言えば仕方ないのですが・・・。
サブクエストはMMO的な作業感
ゼノブレイドにはサブクエストのようなものがたくさんあり、敵を何匹か倒したり、素材アイテムを集めると完了できるのですが、かなり作業感があります。
ウィッチャー3のような充実したクエストを期待すると拍子抜けします。
これも「2020年では」と言いたくなる要素です。作業的な物が好きな人は楽しめるかもしれません。
バランスの悪さ
ゼノブレイドは、敵の強さのバランスがとても悪く感じます。
格上でもないのに急に強かったり、逆に弱かったり。
特に一部のボス戦は理不尽なほど敵が強く、味方に指示がほとんど出せない戦闘システムだということもあり、かなりイライラさせられました。
いわゆる「タンク」「ヒーラー」「ダメージディーラー」という三位一体のバランスが活かしきれていない。そんな印象です。
また、パーティが3人しか選べないことで、同じキャラばかり使ってしまい、全然出番のないキャラクターが出てきてしまったのも問題があるように感じます。
特にシュルクしかモナドが使えないので、シュルクがパーティにいないと機械の敵を倒すのは大変ですから、その点も不便さを感じました。
好感度のシステムは面白い
個人的にゼノブレイドで最も印象的だったのは、キズナグラムという好感度システムです。
仲間同士の好感度があり、これはシュルクと他のキャラクターの関係だけでなく、全てのキャラクター同士の関係性があります。
戦闘で上がったり、プレゼントで上がったり、クエストで上がったりしますが、このシステムは比較的珍しいもので、興味深かったです。
ただし、これを上げるのが案外面倒で、いつまで経っても低いままということがありました。
万人向けではないゲーム
ゼノブレイドは万人向けではないというのが結論です。
戦闘システムは一般的なロールプレイングゲームのスタンダードからは外れており、2020年では洗練されているとは言えません。
もしゼノブレイドの戦闘がリアルタイムではなく、ターン制で、パーティメンバー全員に指示を出すことができたのなら、個人的にはもっと高く評価していたかもしれません。
ストーリーの演出も、ずば抜けて優れているとは言えず、可もなく不可もないといった印象でした。
ゼノブレイドの世界の雰囲気には一定の魅力がありますし、キャラクターも含めて、これが悪いゲームだとは思いません。単に、10年という時が経ったということなのでしょう。
最終評価
凡作・好みが分かれる
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