一部のカーンルイア人は500年前の災厄後、ヒルチャールなどの魔物になってしまったとされていますが、これは「呪い」ではない可能性があります。
カーンルイア人は魔鱗病を発症した
500年前の災厄が起きた後、一部のカーンルイア人は地下から脱出しました。脱出した先のスメールで白鵠騎士達が最後までアビスの魔物と戦い続けました。
しかし、地上に出たカーンルイア人は「魔鱗病」を発症しました。

この症状は、砂漠の廃病院で見つけられる書物に書かれた診療内容と一致しています。あの病院は魔鱗病の治療をする病院ですから、このカーンルイア人は魔鱗病だったと推測できます。
魔鱗病を発症するのは「禁忌の知識」が原因であることが魔神任務で明かされています。
カーンルイア人は禁忌の知識に汚染された
カーンルイア人は500年前の災厄で、アビスから魔物の侵入を許しました。同時に「穢れ」もテイワットに流れ込んだのが明らかです。

カーンルイア人は禁忌の知識に汚染された
爆心地であるカーンルイアでは、おそらく多くの民がこの穢れに汚染されてしまった可能性が高く、その穢れこそ「禁忌の知識」のような、テイワットに属さない力なのだと思われます。
禁忌の知識に汚染されると「魔鱗病」を発症します。これは魔神任務のストーリームービーでも説明されています。かつてキングデシェレト文明も禁忌の知識の蔓延によって滅亡の道を辿りました。それを食い止めるためにキングデシェレトが命を捧げる必要がありました。

カーンルイア人が書いたと思われる日記によると、災厄後に地上に逃げた人がおかしな病を患ったという噂がカーンルイアに広まったようです。
殆どの人は白鵠騎士の後について地上に逃げた。ここに隠れているのは私たちだけ…
古い日記
…母さんはここまでが限界だろう。荒野に出ていっても、生き延びられやしない。家族の傍にいてあげないと…
恐ろしい噂が広まっている。一度逃げて戻ってきた人たちの話によると、地上に逃げた人々は、おかしな病を患って怪物になったそうだ…
これだけ読むと、魔鱗病でヒルチャールになったように思えてしまうのですが、スメールのストーリーにおける魔鱗病の説明で、魔物になってしまうという話は一切ありません。ドニアザードは魔鱗病の末期ですが、そのような兆候は見られません。
もし魔鱗病で魔物になってしまうのなら、スメールのストーリーで真っ先にそういう話が出るでしょう。実際には魔鱗病が進行すると体が動かせなくなるという話でした。
体が動かなくなるほどの病気の進行の結果、不死になるというのは変です。
カーンルイア人の魔物化は「禁忌の知識」が浄化された結果か?
カーンルイア人がヒルチャールや黒蛇騎士に姿を変えたのは、天理による「呪い」だと言われています。しかしこれはあくまでカーンルイア人がそう考えているだけであり、それが証明されたことは一度もありません。

ナヒーダの伝説任務で、ナヒーダが「釘」の力について次のように説明しています。
ナヒーダ:
テイワットに属さぬ力を浄化して、安定させる力を持っているのよ。
その光に照らされた「禁忌の知識」は、別の形となって、ここで永久に保存される…
つまり、天理あるいは天上の神が放った「釘」には、禁忌の知識を別の形に変化させる効果があり、釘を作った者は同様の力を扱うことができるでしょう。
禁忌の知識に汚染された人間を浄化し安定させた結果が、ヒルチャール化、魔物化の正体です。
天理あるいは天上の神々は、禁忌の知識に汚染されたカーンルイアの人々を浄化し、浄化の光に照らされた「禁忌の知識」は別の形に変わった。つまり、人をヒルチャールに変え、安定させました。
ダインスレイヴやコロタールの話では、純血のカールイア人は不死の呪いをかけられたというように説明されています。
しかし、ズルヴァーンがダインスレイヴに会った時、ダインスレイヴの半分は魔物のようになっていたようです。

ダインスレイヴが「不死の呪い」のおかげで魔物化しなかったのではなく、実際には魔物化しかけていたということが明らかになりました。このあたりは様々な憶測があるので現時点では明確な答えは出ません。例えばスメールの森に浄化作用がある可能性だったり、カーンルイア人が一部の人にだけ魔物化を食い止める方法を教えた等、様々な理由が考えられます。
ダインスレイヴが魔物化しなかった理由
ズルヴァーンによると、ダインスレイヴは「指輪」を持っていたようです。
その手には一つ、指輪が固く握られていたのを覚えているワ
ズルヴァーン
この指輪こそ、鍵となるアイテムです。
層岩巨淵での魔神任務でダインスレイヴに次のようなセリフがあります。
どういうことだ…「あれ」を持たずに、五百年も自我を保てるはずがない…
ダインスレイヴ
「あれ」=指輪
この指輪は禁忌の知識からの汚染を防ぐか、あるいは浄化そのもの、もしくは浄化後の魔物化の影響を防ぐ効果があると推測できます。
この指輪がどこから来たのかはわかりません。しかし、ダインスレイヴあるいは一部のカーンルイア人には対抗手段があった。
そしてこの指輪は「もっとも純粋な血を持つカーンルイア人」だけが持つことができたのではないでしょうか。
「不死の呪い」の疑問点
ダインスレイヴやコロタールには不死の呪いがかけられていました。
これが最も疑問が残る部分です。
何のために「不死」の状態にしたのかです。
数ある考察の中の一つですが、「禁忌の知識に汚染されていたから」というのが殺さずに不死にした理由です。
Ver3.6で追加された世界任務で、先代のフォンテーヌの神が500年前の災厄で死んだものの、穢れで汚染されていたため、浄土に行けず甘露の海となったことが明かされています。
原神の世界における浄土とは地脈に還ることを意味します。
つまり、禁忌の知識やアビスの力で汚染されていると、死んでも地脈に還ることができません。地脈はテイワット全土に張り巡らされているため、世界全体が汚染されてしまうからです。
このことから察するに、ダインスレイヴ達は禁忌の知識に汚染されていたため、死んで地脈に還ることは許されず、それが取り除かれるまで永遠に生き続ける状態になっているのだと思います。
神がヒルチャールを生かしておく理由は無い
天理と神々がカーンルイアを滅ぼしたと言われています。
しかしここには奇妙な点があり、国を滅ぼしたのに、その国民を「ヒルチャール」のような、テイワットにとっての脅威に変えた上で何百年も放置しているのはおかしいということです。
テイワットの管理者によって罰としてカーンルイア人を魔物に変えたせいでテイワットが危険にさらされているというのは馬鹿馬鹿しい話です。
天理はテイワットを管理・維持しているような立場であり、テイワット人に害をなすヒルチャールが、七神からも放置されているのは変です。
先述の通り、禁忌の知識に汚染された者が死んで地脈に還ることは、天理からしたら非常にマズいのです。したがって、そういったものは禁忌の知識が取り除かれるまでは不死の状態になる。
ヒルチャールは禁忌の知識が完全に取り除かれたというよりは、別の形にして安定させた状態であると考えられます。このため、ヒルチャール等の元カーンルイア人の魔物は死なずに放置されている可能性が高いです。
完全に浄化されたからハールヴダンは地脈に還った
層岩巨淵の地下にあったあの浄化装置の効果は本物で、ハールヴダンは本当にアビスの穢れを浄化できた可能性が高いです。だからこそ、死を許され、地脈に還ることができたのです。

層岩巨淵にある「黒泥」は禁忌の知識が釘の影響を受けて形を変えたものです。そしてそれは「流明石」の効果によって浄化することができます。
プレイヤーが層岩巨淵の地下で触媒を使って黒泥を浄化するギミック。あれは、形を変えて安定化させてあった禁忌の知識を完全に浄化していたということです。


つまり、この流明石を利用した装置を使えば、形を変えて安定化させた禁忌の知識も完全に浄化することができるというわけです。だからヒルチャールは摩耗が進むとここに導かれるのでしょう。
ハールヴダンが地脈に還ることができたのも流明石を利用した装置の光を浴びたからです。
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